本書は、海外のユーザーから高い評価を受ける英文ユーザーマニュアルを作成するうえでおさえておくべき、目次構成、ページデザイン、文章スタイル、タイポグラフィなどについての、あらゆる重要なポイントを溶解しています。
これらのポイントはいずれも、海外のユーザーにとっての「わかりやすさ」「よみやすさ」「使いやすさ」を追い求めるうえで重要であり、それらの多くは認知心理学における理論を根拠としています。
本書で紹介している内容の大半は、今日まで日本では公の場で指導されてこなかったものであり、英文マニュアルの制作工程に携わっている全ての皆さんに強い関心を抱いていただける内容です。
序章 ユーザーについて知る
ユーザーについて知るべきわけは?
ユーザーについて知るべき項目は?
ユーザーについて知る為の方法は?
潜在的なユーザーをインタビューする
潜在的ユーザーの,タスクのやり方を観察する
第1章 ページ構成をわかりやすくするポイント
ポイント① ユーザーのタスクごとに節(または小節)を設ける
ポイント② パラレリズムを図る
ポイント③ 見出しを浮かび上がらせる
ポイント④ ホワイトスペースを効果的に用いる
ポイント⑤ 見出し、説明文、イラストなどを効果的に配置する
第2章 操作手順をわかりやすくするポイント
ポイント⑥ 操作手順は、必ずステップの形で紹介する
ポイント⑦ 1つのステップで1つの操作だけを紹介する
ポイント⑧ 文字とイラストをうまく配合する
第3章 文字を読みやすくするポイント
ポイント⑨ タイポグラフィの4つの基本をおさえる
ポイント⑩ タイポグラフィの、いろいろな誤った使用を避ける
第4章 情報を検索しやすくするポイント
ポイント⑪ 見出しを工夫する
ポイント⑫ 目次を工夫する
ポイント⑬ 索引を工夫する
第5章 製造物責任(PL)に適切に対処するポイント
ポイント⑭ ANSI(米国規格協会)の基準に従う
ポイント⑮ タイポグラフィに注意する
第6章 文章をわかりやすくするポイント
ポイント⑯ 主語を文頭近くに用いる
ポイント⑰ 動きは動詞で表し、かつ、動きの主体を主語にする
ポイント⑱ 受動態よりも能動態を用いる
ポイント⑲ 否定文よりも肯定文を用いる
ポイント⑳ 場合によっては、複数の文を一文にまとめる
ポイント㉑ 主要な情報は、従属節ではなく主節で説明する
ポイント㉒ It is で始まる構文は用いない
ポイント㉓ weak verb よりも strong verb を用いる
ポイント㉔ 抽象的な名称よりも具体的な名称を用いる
ポイント㉕ 難しい単語よりもやさしい単語を用いる
ポイント㉖ 1つの文章で2つ以上の情報を説明しない
ポイント㉗ 不必要な単語は省く
ポイント㉘ 一語で表せるものは語群で表さない
ポイント㉙ 修飾する語(修飾語)は修飾される語の近くに置く
ポイント㉚ ( )の使用は必要最小限にする
第7章 守りたい、文章スタイルの基本ルール
ルール① 一般的な名前は、各単語の頭文字を大文字にしない
ルール② 見出しは、各単語の頭文字だけを大文字にする
ルール③ ソフトウェアの名前の前には、定冠詞を付けない
ルール④ 名前の略語は、スペルアウトした語の後ろに置く
ルール⑤ アイコンや記号で文章を始めない
ルール⑥ 10未満の数はスペルアウトする
ルール⑦ 後ろの名詞を修飾する、数値と単位等との組み合わせは、ハイフォン(-)で結ぶ
ルール⑧ 性別を意識させる用語・表現を用いない
ルール⑨ 一部の例外を除き、数字と単位の間に1スペースを入れる
ルール⑩ 3つ以上の名前を並べる場合、and や or の前にもカンマ(,)を入れる
ルール⑪ 完結文でなければ、最後にピリオド(.)を付けない
ルール⑫ 米国式のスペルと英国式のスペルを混在させない
参考図書
付録
索引