ブラウン管テレビが楽器に!?
古い家電を楽器として蘇らせた「電磁盆踊り」は、2025年の大阪・関西万博から日本、世界各地まで民族の垣根を越えて一大ムーブメントに――
和田永の共創の秘密に迫る自身初の著書
・和田 永(ワダ エイ)
アーティスト/ミュージシャン
物心ついたころに、ブラウン管テレビが埋め込まれた巨大な蟹の足の塔がそびえ立っている場所で、音楽の祭典が待っていると確信する。しかしあるとき、地球にはそのような場所がないと友人に教えられ、自分でつくるしかないと今に至る。
学生時代より音楽と美術の領域で活動を開始。
2009年より年代物のオープンリール式テープレコーダーを演奏する音楽グループ『Open Reel Ensemble』を結成して活動する傍ら、ブラウン管テレビを楽器として演奏する作品『Braun Tube Jazz Band』にて第13回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞。Ars Electronica(オーストリア)やMUTEK(カナダ)をはじめ各国でライブや展示活動を展開。
2015年より、役割を終えた電化製品を新たな電磁楽器へと蘇生させ、祭典を形づくるプロジェクト『ELECTRONICOS FANTASTICOS!』を始動させて取り組む。その成果により、第68回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
坂本龍一、高橋幸宏、やくしまるえつこ、七尾旅人、民謡クルセイダーズ、ずっと真夜中でいいのに。をはじめ数多くのアーティストと共演・共作している。
そのような場所がないと教えてくれた友人に偶然再会。「まだそんなことをやっているのか」と驚嘆される。
まえがき
巻頭インタビュー 電気と音楽 和田永×若林恵(聞き手)
第1章 〈電〉との接触
親玉の目玉
モーターの死と手の覚醒
次元超越時空歪曲装置としてのオープンリール
時折織成
取扱説明書からの脱皮
未知なるムカーム
反転と循環の時間観
黄昏のマグネシア
不可触化の技術史観
誤接続の世界線
次元超越電気ショック
視聴覚変転装置としてのブラウン管
部屋、シンセ化
秘密のメッセージ
概念響の不思議
ブラウン管テレビ祭壇
タラスコ・シンクロニシティ
靴下の中の電極
地デジ化
Bye Bye Broadcasting
高次元媒体への旅
第2章 エレクトロニコス・ファンタスティコス!
電磁の荒野
最先端の墓場
ニコスの卵
黒電話リズムマシン(Black Teleringer)
換気扇サイザー(Exhaust Fancilator)
ボーダーシャツァイザー(Striped Shirtsizer)
扇風琴(Electric Fan Harp)
家電音律の旅
エアコン琴(A/C Harp)
テレナンデス(CRTelecaster)/テレ線(Telesen)
バーコーダー(Barcoder)
ワイルドエンジニアリング
電磁民族楽器
第3章 電磁と踊る
電磁盆踊り
死語の唄
アルス・エレクトロニコス
発電磁行列
大阪万国博電磁盆踊り
遊電の民
巻末インタビュー エネルギーと盆踊り 和田永×若林恵(聞き手)
あとがき
著者紹介