自然環境保全のための 保全砂防学入門

ー土砂災害の予知と防災ー

自然環境保全のための 保全砂防学入門

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  • 発売日: 2008/05/15
  • 著者: 林拙郎
  • 判型: B5
  • 頁: 293
  • ISBN: 978-4-485-30038-1
  • 定価: 3,850円(税込)
  • 商品紹介
  • 目次
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「保全砂防学」は、土砂流出による地表面の荒廃化を防止し、自然環境を保全するためにあります。

本書は、保全砂防学を志す入門者および環境保全や災害に興味を持つ方を対象とし、多岐にわたる保全砂防学の考え方の全容(工事関係を除く)を習得したい場合を想定して記述しました。

まえがき

 

序章 保全砂防学とは

1 なぜ保全砂防学か ーギリシャ文明の繁栄と衰退の過程

2 保全砂防学の視点と目的

1-1 山に森林がなくなるとどうなるか

2-2 自然環境の悪化と災害

2-3 中国の故事

2-4 保全砂防の目的および必要性

3 治山砂防事業の沿革

3-1 江戸時代

3-2 明治時代

3-3 戦後の治山事業・砂防事業


 

第1章 自然環境の変遷過程

1 地形変化の一般的過程

1-1 地形変化の概要

1-2 地殻変動と骨格地形の形成

1-3 地形変化と災害

1-4 内・外作用の変化と自然環境変動

2 風化作用と土壌形成

2-1 気候と風化作用

2-2 岩石の風化(weathering)の概要

2-3 機械的風化作用(mechanical weathering)

2-4 風化過程の不連続性

2-5 化学的風化作用(chemical weathering)

2-6 風化とCO2固定

2-7 花崗岩の風化過程ー玉石状の風化

2-8 土壌の生成

2-9 台地斜面と地形発達の方程式

3 山地地形の発達

3-1 各種の浸食地形

3-2 地形サイクル一般

3-3 山地の地形サイクル

3-4 接峰面と接谷面

3-5 谷斜面形の発達

3-6 面積高度曲線


 

第2章 森林環境の復元と保全 ーどう復元し保全するか

1 保全砂防の原点 ーはげ山と天井川

1-1 日本のはげ山の特徴と分布域

1-2 はげ山の成因

1-3 天井川の形成過程

2 森林のもつ自然環境保全機能

2-1 森林の公益的(多面的)機能

2-2 水源かん(涵)養機能

2-3 森林の各種自然環境保全機能ー保安林

3 植生による斜面の保全

3-1 土壌の受食性と植生

3-2 浸透能と土壌浸食

3-3 草本類による浸食防止効果

3-4 落葉地被物による浸食防止効果

3-5 根系による表面緊縛効果

3-6 根系の影響と崩壊面積率

4 緑化工

4-1 緑化工の必要性

4-2 緑化斜面の目標

4-3 緑化基礎工

4-4 斜面の状態と植生

4-5 汎用的な緑化用植物

4-6 各種斜面に対する導入植生の考え方

4-7 植生工

4-8 植生発達による土壌改善効果

4-9 緑化の注意点


 

第3章 自然環境の荒廃形態

1 自然荒廃の形態と特徴

1-1 森林の風害による荒廃

1-2 煙害地および酸性雨による荒廃

2 火山性荒廃地と災害

2-1 火山性後輩の特徴

2-2 火砕流(pyroclastic flow)・熱雲

3 山崩れ(山地崩壊)

3-1 山崩れの特徴

3-2 山崩れ(山地崩壊)形態

4 地すべり(landalide)

4-1 地すべりの特徴

4-2 地すべり地の変状

4-3 地すべりと山崩れ

4-4 地すべりと地質

4-5 崩壊および地すべりの縦断形

5 山地の崩壊現象と地質・地形

5-1 流れ盤・受け盤とその崩壊

5-2 岩盤状斜面の崩壊

5-3 地形と崩壊

6 土石流

6-1 土石流(山津波、岩屑流)(Debris flow)

6-2 土石流の特徴

6-3 土石流の発生形態

6-4 土石流段丘

 

第4章 山地災害と崩壊・土石流

1 自然災害の発生要因

1-1 自然災害とは

1-2 人為的誘因

1-3 地震性誘因および火山性誘因

1-4 土砂災害例と災害年表

2 山地の崩壊と地質的要因

2-1 崩壊規模の区分と地質の影響

2-2 地質と山地荒廃ー素因

2-3 崩壊・地すべりと地質

2-4 台湾九份二地区の地震性崩壊

3 崩壊・土石流の発生メカニズム

3-1 せん断強度とくさび形破壊

3-2 平面すべりー粘着力および浸透流のない場合

3-3 斜面崩壊の原理ー崩壊長はどのように決まるか

3-4 円弧すべりと安全率

3-5 土石流の発生条件

4 荒廃流域の区分と土砂流出

4-1 荒廃流域の地形

4-2 荒廃流域の形態区分

4-3 保全砂防の考え方ー原理

4-4 豪雨時の流出土砂量

 

第5章 土砂災害と水文・斜面特性

1 豪雨災害と降雨特性

1-1 豪雨災害と降雨量の特性

1-2 降雨量の記録

1-3 降雨強度~時間関係

2 日雨量の超過確率ー水文統計

2-1 超過確率の考え方

2-2 超過確率雨量の計算法

2-3 データプロットによる図解法

3 日雨量と崩壊面積率

3-1 降雨量ー地質ー崩壊の関係

3-2 災害降雨量の超過確率と崩壊

3-3 雨量指数RIと崩壊面積率Sa

3-4 ワイブル分布による検討結果

4 降雨ー浸透過程と流出解析

4-1 降雨ー浸透ー流出過程

4-2 ラショナル式

4-3 タンクモデル法による流出解析

5 時系列降雨による土砂災害発生の予測

5-1 タンクモデルによる予測

5-2 実効雨量法の導入

5-3 鈴木・小橋の実効雨量法

5-4 平均降雨強度と崩壊・土石流の発生限界

5-5 豪雨性崩壊の集水形式

6 大規模崩壊の発生予測

6-1 地附山の地すべり性崩壊

6-2 安居山の地すべり性崩壊

6-3 移動速度の逆数による崩壊予測

7 崩壊発生時期の予測モデル

7-1 クリープ曲線と破壊モデル

7-2 斉藤の予測法

7-3 クリープ曲線のV~I解析

7-4 スライド方程式

7-5 スライド方程式のクリープモデル

 

引用文献および参考文献

 

付録表ーA

 

索引