はじめに基本的な理論のみを議論し、例題では法則の応用例を紹介や、法則の導出を行いました。また、章末問題では読者が問題を解きながらstep by stepで理解を深め、より高度な理論を把握できるようにしました。
章末問題には難易度に応じて★~★★★を付け、また問題の番号が小さい場合に、後の節で学ぶ知識も必要な問題には☆を付けました。
解答の解説では、わかりやすくするために関連した式の番号をできるだけ多く示しましたが、これは、その式を天下り式に使うことを勧めているのではなく、式の意味を十分理解した上で使用することを強く望みます。
例題はもちろん、章末問題の解答にも図を多用しました。その理由は、問題を解くときには、問題文を読みながら図を描き、図を見ながら(数式の計算に注意を奪われることなく)考える習慣を身につけて欲しいからです。
問題には実際の機器や自然現象の原理に関係する題材を多く含めるように努力しました。電気電子工学や物理学への興味を少しでも喚起できれば幸いです。
電気磁気学の法則は、ベクトルや微積分などの難解な数式で書かれている場合が多く、法則そのものも難しいと誤解されがちです。本書では電気磁気学の法則を段階的に理解できるように、最初は初級の数学のみを用いて説明し、理論についての基本的なイメージができ上がった後にそれを拡張するようにしました。