理科教育の指導においては、小学校と中学校の学習上のつながりが重要です。児童・ 生徒にとってもこの学習の連続性は大切です。
この点を踏まえ、本書では、小学校・ 中学校の学習指導要領における単元構成と関連性を明確にして構成しています。
第1章「理科学習における実験・観察について」では、教科としての「理科」の役割について、学習指導要領で求められていることに関連づけて解説しています。 さらに、本書で実験・観察を含む授業案を中心に構成した経緯についても触れています。
第2章「理科実験集」では、小学校の部、中学校の部に分け、実験・観察を含む授業案を紹介しています。学習指導要領にもとづく内容を基本にして、「是非ともこれだけは体験させたい基本的実験・観察」、「理科の面白さ・楽しさを伝える実験・観察」、「児童・生徒の主体的な学びを促す実験・観察」を選んで内容を構成しています。
大学の授業では「わかりやすい授業テキスト」として、また理科教員にとっては「学校現場で使える実験・観察集」となるように、様々な工夫を行っています。